行く前から負け戦と分かっていても挑まなければならない出陣、藤岡クラフト。その序曲



台風が来ることが分かって以来、もう絶望しか無かったテコリーヌは急きょ荷物を最小限に抑え、いかにして華麗に台風をかわして逃げ帰るかという作戦だけを考えながらグンマー帝国に備えていました。



SNS上では各地の野外クラフトが軒並み中止という投稿が見受けられました。だからこの災難は普段の行いの善し悪しとか、グンマー帝国が云々とか、関係ありません。いきなり予定が狂ったり損失を出したりして各地の作家さんや関係者が皆大変な思いをしているわけですから。

テコリーヌは既に宿泊するホテルを予約していたこともあり、もしどこかのタイミングで急に中止になっても1泊はする予定。じゃあもういっそ観光としてグンマーの美味しいものでも満喫して帰ろうかとも…。

ハラダのラスク、下仁田ネギも売り切れる前に買って、上州豚のメンチや焼きまんじゅうだって食べられるチャンスかも!あとは美味しいうどん屋さんをGoogle先生に聞いて…とか考えながらの初日の朝、現地に着いてみると雨の中チラホラとテントが立たっていました。あ、やっぱり開催はするのね…。気持ちがお土産やグルメにすっかり傾いてしまった頃合いで(行きの道すがらのPAで既にグンマー土産を買ったりするほど本気でフライングしていた)否応なしに現実に向き合わされるという悲しい自業自得。しかも出展を辞退された方が何人かいるとのこと。

けっ。ヘタレめ!

こんな悪態をつくのはもちろん国王ですからね。まあ…でも、羨ましい気持ちは分かる(笑)

さようなら、焼きまんじゅう...



とりあえずこれ見て我慢。窪塚画伯が「焼きまんじゅう予習しとく~?」とか言って持って来たチラシです。

しかし!このイベントで再会する約束をしていたグンマーのO谷さん、そして長野市のダンディーS原さんがいることをテコリーヌが忘れてるわけありません。実際来られるかどうかは別として、この事がどこかで私の正気を保っていてくれたのも確かです。それに、隣のブースには窪塚画伯。彼はテコリーヌよりも早くから来ていて「ヤダもう帰りたい」と泣き言を言いながらもプロ仕様っぽい雨具装備で頑張ってブースを組み立てています。

それを見た私も国王も、よし、やろう。と奮起。通常運転でブースを仕上げて、開幕に備えて戦闘モードに入ります。


厳しい戦いになるのは承知してますよ。

さあ、私を拒むなら拒みなさいグンマー帝国!

と準備を終えたところでふと気が付いたんですが、こんなお天気だと言うのに開幕前から人がけっこう訪れて賑わい始めているんですよ。しかもそのうちの半分くらい、へたしたらそれ以上がクラフト目的で来た感じの人々なんです。以前は観光バスツアーの団体さんや、ハイウェイオアシスの道の駅だけに高速からのトイレ休憩や食事タイム、それに商業施設目当てのお客さんが圧倒的に多い印象でした。だから、ここを会場にするのってどうなのよ?なんて偉そうなこと思ったりもしてましたが…

どうやらこの場所で定期的に開催されるクラフトイベントの存在が地域の人々に広く認知されつつあって、着実に根付いている様なのです。これは主催者様と、協力している関係者の方達の努力の賜物だと思います。場所が悪いとか何言ってんだ自分、バカヤロウ、です。ごめんなさい。

次々と訪れる人達。施設内の人気店を目がけて来ている様子ではない人達。お土産目的でないのは明らかです。でも、そんな分析をしなくてもこの日を楽しみにやって来たクラフトファンの人々って、目の輝きで分かります。

 さて、そんな人々に混じってテコリーヌのところにも真っ直ぐ向かって来る人物がいました。その人は、ダンディーS原さん!ああ、救いの神、S原さん、おはようございます!というか、神と言うよりはもう、すっかり朝イチ男ですね(笑)

国王の背後にそっと近付いて、わっ!とイタズラっぽくじゃれつくS原さん。同じ長野県民という親しみと心強さがジワジワと染みます。しかも今日はなんだか一段とオシャレで爽やかだし、雨なのになんて晴れやかな始まりなんでしょう!気持ちも目の前もパァーっと明るくなるのと同時に、S原さんとゆっくりお話ししようとしていたら…していたら…

続く。